通貨とは 2017 1 22

書名 ビットコイン入門
著者 小田 玄紀  インプレス

 この本は、小冊子のような大きさで、
電子書籍と印刷書籍を同時発行できる出版方式です。
 さて、昔は、「通貨とは何か」を考える時に、
金(Gold)を題材にして考えれば、わかりやすかったと思います。
 今は、デジタル・ゴールドと言われるビットコインで考えれば、
通貨に対する考え方が深まるかもしれません。
 さらに、ビットコインの登場は、
金融業そのものについても変革を迫るものとなっています。
 また、ビットコインを支える「ブロックチェーン」という技術も、
コンピューター業界に変革を迫るものとなっています。
 つまり、ビットコインの出現は、
通貨制度や金融業及びコンピューター業界に大きな影響があると思います。
 これは、日本風に言えば、
江戸時代の幕末にあった「黒船の来航」とも言えるでしょう。
 日本では、2016年5月25日に、改正資金決済法が可決され、
遅くても2017年6月から、
ビットコインは決済手段として法的に認められるようになると言われています。
 時間はかかるでしょうが、ビットコインで支払いができる店が増えてくるでしょう。
なぜかというと、店にとっては、
お客がクレジットカードで決済するよりも、
ビットコインで決済する方が、メリットが大きいのです。
 お客がクレジットカードで支払った場合、
店は、クレジットカード会社に対して代金の3%から5%程度の手数料を支払います。
ビットコイン決済では、この手数料が、1%程度になります。
 これは、高額の商品においては、店にとってはメリットが大きく、
低額の商品においても、大量に販売するならば、販売コストが圧縮できます。
 次に、少額の送金にビットコインは役立ちます。
銀行振込では、振込手数料が210円から420円もかかりますが、
ビットコインを使えば、送金の手数料は、ほとんどかかりません。
 このようにメリットが多いのですが、
問題は、現行の通貨に対して、ビットコインの価値の変動が激しいのです。
これは、外国為替の外貨のように、外部要因によって、大きく変動するのです。
 そういうわけで、ビットコインの値段が下落した時に仕入れておいて、
使いたい時に使うというスタイルになると思います。
 これは、「仕入れ」をともなうので、
商売を営んでいる人にはわかりやすいかもしれませんが、
一般の人には、わかりにくいかと思います。
























































































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